惑星の時間

心の問題をいつも考えています

2019-09-04から1日間の記事一覧

ぴあの(2005年6月)

佐藤多佳子のサマータイム(新潮文庫)を読んだ。 交通事故でジャズ奏者の父親をなくして、ジャズピアニストの母親と二人暮らしの片腕の少年と、ある夏、めぐりあう気の強い美少女とその弟の話である。交通事故で片腕をなくした少年のピアノと、美貌の母親とそ…

ともしび(2005年6月)

夜霧のかなたへ、別れを告げ 雄々しきますらお、いでてゆく 窓辺にまたたく、ともしびに つきせぬ乙女の 愛の影 大柄で美人のロシア人歌手が、ピアノを弾きながら、ともしびを歌い始めた。ぼくは、病院の講堂で、車椅子に座った母親の左手を握っている。母親…

学校の英雄

故郷の両親を弔って以来、めっきり北海道との縁も薄くなったように感じていたのだが、札幌のサッカークラブ、コンサドーレがJ1に昇格して、年々着実な成長を遂げる中で、関東近辺でのアウェイのゲームで、ゴール裏に応援に行くことが増えてきた。 子どもの頃…